2024年3月24日 利休忌

利休忌
2024年3月24日
日蓮米国別院

3月24日、青く晴れ渡った春麗かな日曜日に、裏千家淡交会ロサンゼルス協会は日蓮米国別院で利休忌を行った。利休忌とは千家茶道の始祖である千利休(1522-1591)の遺徳を偲ぶ毎年恒例の行事で、偉大な茶人に敬意を表し74人が参加した。

最初に手向けの花寄せから始まり、協会幹事が美しい季節の花々を葭屏風に掛けられた花入れに思い思いに供えた。供茶は、亭主、大島宗治氏、半東、カング宗慶氏が務め、一碗を床に供え、参加者一同が利休居士に合掌した。

その後、来場者全員に薄茶と、協会有志一同が心を込めて手作りした菓子、花筏が振る舞われた。花筏は利休忌に出される定番のお菓子で、花筏という言葉が表すのは散った桜の花びらが水面に漂う晩秋の風情だが、それとは別にもう一つの意味があり、その昔、骨壷を紐で筏にくくりつけて川に流し、紐が早くほどけ骨壷が流されていくと、亡くなった人が早く極楽浄土に行く事ができるという当時の人々の考えが秘められているという。

利休忌の後、禅宗寺住職、小島秀明国際布教主任をお招きし、禅語と茶道の関係についてご講演頂いた。禅語は通常、茶会の席の掛け軸に使われる。喫茶去(どうぞお茶でも)や日日是好日(毎日が良き日)などの有名な禅語をその場で書き上げながら、その背後にある物語や意味を分かりやすく解説して頂いた。

最後に阿部幹事長が参加者に感謝の言葉を述べ、和やかに閉会となった。